2011/07/17

盆栽をちょっとだけやってみた

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3連休の初日。何をしてたかっていうと、布団シーツを総洗濯して、メロディオン(前のポスト参照)購入して、それから盆栽体験に行きました。脈絡ないですよね。np広告学校の一期後輩の子にふとしたはずみで誘ってもらって、そういえばやったことないと思って好奇心で参加してきたわけです。
盆栽ってほら、可処分所得と時間がふんだんにある壮年男性の趣味っていうイメージで完全に出来上がっていて、日曜18時からのアニメがそれをかなり強く促進してきたんだと思うんだけど。友蔵と波平でね。ただ、植物を造形してそこに世界を立ち上がらせるっていうこと自体、もっとみんな楽しんで出来るんじゃね?って思っていたので、とってもいい機会になりました。



行ってきたのは表参道ヒルズの裏手にある、【彩花盆栽教室】というところ。江戸時代から170年以上続いてきた老舗盆栽園【清香園】の5代目、山田香織氏が提唱する”彩花盆栽”が習える教室にございます。今回の木は、「スイレンボク」。シナノキ科の常緑低樹で、小ぶりの花がかわいらしい木です。鉢にすでに植わっている状態から、「成形」と「苔はり」の2工程だけ今回は体験してきたわけだけど。

まずは成形。古い葉、落葉をきれいに取り除いてから、この木の「正面」を決めます。茶器でもそうだったけど、やはり盆栽にも”正面”が存在するらしく、それを見極める。盆栽の正面とは、幹をしっかり認められ葉がそれを隠していない角度で、かつ幹がこちら側にせり出して”お辞儀”している方向が正面ということ。これがなかなか難しいんですけど、大前提として『盆栽は幹の形を何よりも楽しむもんである』という感覚がつかめればOKですね。で、次に「頭」を決めます。造形全体の頂点となる部分を決める。そこをトップに、楕円形をイメージしてそこに収まるように、ほかの枝の先端を剪定していくわけです。頭とは別に、もっとも大きく主張している「見せ場の枝」に重心を寄せてあげると、アシンメトリーな感じがかっこよくなりやすいとのこと。幹には針金が巻いてあるので、両手でそっとまげてシルエットをかっこよくしてみたり。そうね、つまりはかっこよければ何でもいいわけなんだけど、そこにセンスとか好みが出て面白い。

で、次に苔はり。盆栽では、「水やり3年・苔はり5年」とまでいうくらい、これが奥が深かった。苔床から苔を適度な大きさにちぎって、根っこを切って厚みを整えて、土の部分を覆っていきます。一度にどのくらいの大きさの苔をかぶせるかによって、丘のデコボコに表情ができて、これがまた面白い。

で、最後に土を拭いて、今日のところは完成!



ちょっと、楕円形に収まってるニュアンスと、見せ場の枝がどのことだか、分かっていただけますでしょうか笑

やっていて思ったのは、とんでもなく心が集中して静かになるということ。人って、土に触っているだけで脳内でなんか出てるんだと思うのです。緑もそうだけど。余計な心配とか携帯電話とか、一切気にならなくなって、ほかの脳のスイッチが切れる。これはとても貴重で贅沢な時間の過ごしかたなんじゃないでしょうかね。じいさんの趣味としてどれだけぴったりかも分かったけど、忙しい社会人にも、こういう時間を大事にしてほしい気がします。ただ手入れが結構手間なので、やはり忙しい人には難しいかもね・・・


という、心穏やかな土曜日の午後でした。オススメのアクティビティです。

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