2011/10/25

表現のローカライズについて一考

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グローバルブランドのコミュニケーション戦略立案のときに必ず立ちはだかるのが、「その地域の文化に寄せること」と「グローバルでの決まり事を順守すること」のジレンマ。クライアントの考え方や商材カテゴリーに対する生活者の関与度や重視ポイントなどによってもまったく異なるとは思うんだけど、この事例は面白くてうまいと思います。ブランドは「スニッカーズ」


こちらがアメリカでの展開。
メッセージはシンプルに、
【You're not you when you're hungry.】
ちなみに劇中のばあさんは、
超有名なベテラン女優さんであるベティ・ホワイト。


んで、こちらが最近OAされた日本版。
言いたいことは一緒。
これはもう、エリカ様をキャスティングしたこと自体がビッグアイデア。


コアメッセージは全く同じだけど、「老いたように動けなくなる」のと「不機嫌でチームワーク不全になる」のは、受ける心象は違うのかもなあ。おなかがすいたときにどうなっちゃうかの解釈の違い。個人的にはアメリカの解釈の方が普遍的な気もするけど。でも転び方が派手すぎるとか、ちょいちょい突っ込みどころを仕込んでいるあたり、口コミ狙っているうまい感じがします。

コンテンツのたたずまいとしてのその国独自の文脈や笑いどころを、グローバルで展開しているコアメッセージを生かしながら展開させた表現としては面白いと思いました。クリエイティビティとしては新しさはないのかもしれないけど、PR効果は絶大だと思うし、キャスティング自体がアイデアになっていると思うので。

自分も今、本国vs日本ローカルのはざまに苦しんでいる案件があるので、参考にしつつ、頑張ろうっと。

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